- 原作は二宮敦人先生、漫画は土岐蔦子先生。
- 新潮社の月刊コミックバンチにて掲載され全4巻。
原作者の二宮先生が藝大生の妻と共に、藝大に潜入取材し、
学校や学生をレポートしています。
「芸術界の東大」と呼ばれる藝大。
そこで、芸術・美術にひた向きで、風変わりな(?)学生の実態を描いた笑えるマンガです。
別世界で生きる人々の気配
芸術・美術の作品を見ると、なぜこれを作ったのだろう?
と首を傾げたくなるものってありますよね。
そんな作品を作った人の考えや感性は、まるで別世界のもののよう。
そんな作品を作り出すのは
どのような人たちで、
どのような環境で、
どのようなことを学んで、
どんな生き方をして行くのか。
でも、このマンガに出てくる「素敵な隣人」の、笑えて親しみを感じる生態を見ると、
別世界は感じなくなります。
作中には、本当に天才としか言えないような人もたくさん出てきますが、
自分のやりたい事にひた向きで、一生懸命打ち込む姿は美しく感じます。
卒業生の半分は行方不明(!?)
行方不明と聞くとドキッとしますが、卒業生の約半分が進路未定で、
就職する人が少ないということです。
「ある意味就職してる時点で「落伍者」という見方もあるの」
「就職するしかなかった。芸術を諦めた。…みたいなね」
最後の秘境 東京藝大−天才たちのカオスな日常− 第4巻 第28話 より引用
生きていくためにお金を稼がないといけないのは、誰でも同じですが、
芸術だけで食べて行けるようになるのは本当に大変そう。
身につけた技術どのように使い、どのように人に伝え、どのようにお金を得るか?
でも彼らはお金を稼ぐことだけに捉われず、
自由に生きること、
自分らしく生きることをとても大切にしているようです。
芸大に興味のある方はぜひご一読ください。